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革靴の個人輸入はご注意!
偽物、高額な関税と税関没収で泣かないために。

2020/02/19
発信者 : ISHIZUKA

想定外に高い輸入関税に注意

革靴は、最大で60%の輸入関税が課税されます。価格の高いシューズを購入するときは特に注意が必要です。

簡単に言いますと、リーガルの革底シューズを海外通販で10,000円で購入しても、受け取る時には17,600円(税込)になるということです。(日本までの国際送料は別途)

革ブーツや安全靴も関税が高いです。

海外通販ショップで価格が日本より安いからと靴を購入すると、国際送料、輸入関税、輸入消費税を加えると、意外と高くなってしまうことがあります。

先日、イタリアから革靴を国際郵便で商業輸入しました。革靴の購入価格は、Euro 150(約18,600円)でしたが、輸入関税で4,000円課税されました。

国際郵便物課税通知書

上記の明細は、課税基準となる商品価格が23,064円。これはおそらく国際送料のEuro 42(約5,000円)が加算されたのだと思います。これにEPA協定に基づく特恵関税(ヨーロッパからの輸入商品について適用される関税低減制度)17.7%が自動的に適用されて、関税額が4,071円(100円以下は切り捨て)の計算です。

では、革靴の関税率は本当はどれくらいかというと、以下の税関の税率表をご覧ください。

EPA特恵関税が適用されると割安になる靴もありますが、甲も靴底(ソール部分)も革製だと、商品金額の60%あるいは4,800円のいずれか高い方の金額が課税されます。
スキー靴も27%の関税がかかるようです。

なお、ゴム底のスニーカー等のスポーツシューズは、大体関税は10%程度ですので、あまり気にしなくてもいいかもしれません。

にせもの、コピー商品、工場横流し品にも注意

ブランドシューズを格安で販売している海外通販サイトの中には、全く違うシューズや、偽物・コピー商品を送ってくる業者もありますので注意して下さい。
支払いをしたクレジットカード会社にクレームを申し立てても、商品を受領している限り、返品・返金の交渉は売り手と買い手の責任となり、カード会社では返金に応じてくれない場合があります。

「工場横流し品」は、いわゆる「ファクトリーアウトレット品」ではありません。
ブランド品を製造をしている一部の悪質な海外工場では、ブランド会社から注文をうけた数量より多く商品を生産し、その分をブランド会社には納品しないで、別ルートに販売することがあると聞いています。
購入する消費者にとっては、基本的には同じ商品なので、安く購入できるのでありがたいのですが、正規商品に付いているタグや品質保証カードが付いていません。
また品質面でもB品や廃棄商品がこのルートで流れることがあるようです。

このような悪質業者の見分け方のアドバイスをひとつ。
「ホームページ内に住所が記載されていないショップからは購入しないこと」です。

ワシントン条約での輸入禁止商品にも注意

ヘビ皮使用などの、ワシントン条約で取引が禁止されてる材料を使用した商品は、税関で没収されますので、中古や個人用でも輸入することはできません。

筆者もメキシコでコブラの頭が付いたブーツを見かけましたが、本物のコブラならば、おそらく見つかればこれも税関で没収されて、日本には持ち込めなかったと思います。

また革製品ではありませんが、エレキギターにはワシントン条約で輸入が制限されている木材(マホガニー、ローズウッド等)を部材に使用しているものがありますので、これも注意して下さい。